言葉のごとく、人は年齢を重ねるごとに血管が硬くなり老化していきます。
この老化現象は、血管壁が硬くなって弾力性を失い、劣化したりつまったりすることで現れ、いわゆる動脈硬化と言われています。
血管は人間の体の隅々まで張りめぐっていて、動脈、毛細血管、静脈の総延長は、約十万kmにもなり、地球を二周半するほどの長さです。
動脈は、酸素と栄養を運搬し、細胞を生かす命の管です。動脈がつまると、そのつまった臓器は壊死に陥ります。脳血管がつまると脳梗塞、冠動脈がつまると心筋梗塞になるのです。
動脈硬化は、動脈の一番内側の内膜を構成する内皮細胞に障害が生じることから始まります。
その障害の原因となるのが、高血圧症、糖尿病、高脂血症、肥満といったいわゆる生活習慣病であり、これらを管理することこそが、血管をいつまでも弾力のある状態に保つことにつながります。
動脈硬化を遅らせることこそが、究極の長生きの秘訣であるといえます。
では、軟らかい血管を保つためにはどうすればいいのでしょうか。
まず塩分を減らしましょう。
運動も大切です。
適性体重の維持、野菜果物の摂取も大切です。
アルコールを節制し、そして禁煙です。
これらの生活習慣の項目を修正することにより、「軟らかな血管」を保つことができるといえます。
あせらず、ゆっくり心がけていきましょう。
当院は、生活習慣病の予防・治療、そして終末・在宅医療までを担う医療を目指しております。